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三谷幸喜と密室劇と…


 密室で行われる二人っきりの攻防戦が映像化。
 これだけ聞くと、性懲りもなくまたHなビデオの話?って思うかもしれないけれど、
 最近見た映画で、三谷幸喜の「笑の大学」は、まさにこの要素に
 ぴったり当てはまる。
DVDでレンタルビデオが出てきたと言うので、さっそく見てみた
 (近く販売される予定だそうだ)

 三谷幸喜といえば、古くは、テレビドラマ「やっぱり猫が好き」
 とか、映画では、「ラジオの時間」「みんなのいえ」なんかが有名だが、
 もともと舞台の人だけに、閉鎖された空間
 (おそらく、舞台の上がそうなのだろう)で、何をみせ、何を感じさせるかという
 ことを考え抜いた作品が多い。

 やっぱり猫が好きでは、設定は一部屋だし、「ラジオの時間」も、
 基本的には、放送局という閉ざされた空間で話が進行する。

 笑の大学も、まさにその通りで、基本的には、 
 日本が戦争をはじめた頃、作家と検閲官が、検閲室で繰り広げる攻防戦
 という言葉に尽きる。
 大げさな設定もなければ、最後をのぞいて、突拍子もない、
 ストーリーを揺るがすご都合主義的な設定も出てこない。

 「部屋で起こる出来事」のなかで、
 二人の登場人物の外側と内側を描ききるまで描く。
 これが、笑の大学だと思った。
 
 以前、ショートショートの神様、星新一が、どこかで書いていたこと。
 星新一は「部屋にドアを開けて入ってくるという物語」を好きで
 数多く書いたそうだが、この始まりは、
 受動的でも、能動的でも人をわくわくさせるということ

 なるほどと思った。
 逆に、星新一に限らず、部屋を出て行くシーンで終わる話も良くあるが、
 笑の大学のラストシーンは、もう少し印象的なものになっている。

 見ていない人のために、ここではあえて伏せておくが・・・






 
by stafy77 | 2005-05-19 21:31 | 問題解決
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